子どもは誰もが親や先生から愛され、自分が認められたいと願っています。しかし私たちは、知らず知らずのうちに自分の物差しで子ども計り、よい子・悪い子・普通の子などと区別したり、ややもするとそこから差別を生み、子どものいのちの輝きを奪い取っているのではないでしょうか。
子どもたち一人ひとりのつぶやきに耳を澄ますと、そんな私の姿が照らし出され、傲慢な自己に気づかされます。保育園での出遇いを通して、そんな本当の自分の姿に目覚めるとともに、そのままでいいのだよという受容の中で、明るく力強く、慈しみのこころと感謝のこころをもって、精一杯生き抜きたいと思います。
私たちは自分一人の力で生きていると思いこみ、何事もあたりまえと生きています。しかし本当は決してあたりまえではなく、他の多くのいのちに支えられ、そのお陰で生かされて生きているのです。生きとし生けるものそれぞれにいのちの輝きがあり、互いにその違いを認め合い、ともに生きともに育ち合うところに、理念に基づく保育の実践があります。